差止請求詳細
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事業分類 |
生活関連サービス業,娯楽業 |
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事業者等名 |
株式会社ポジティブドリームパーソンズ |
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事案の内容 |
本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人ひょうご消費者ネット(以下「原告」という。)が、結婚式場の運営等を業とする株式会社ポジティブドリームパーソンズ(以下「被告」という。)に対し、被告が不特定かつ多数の消費者との間で挙式披露宴等実施契約(以下「本件披露宴等実施契約」という。)の締結をするに際して、現に使用し又は今後使用するおそれのある、解約料に関する条項(以下「本件条項」という。)が消費者契約法(以下「法」という。)第9条第1項第1号及び法第10条(※1)に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、法第12条第3項に基づき、①本件条項を含む本件披露宴等実施契約の申込み又は承諾の意思表示行為の差止め、②本件条項が記載された契約書ひな形が印刷された契約書用紙の廃棄及び③被告の従業員らを対象に①・②の内容を記載した書面の配布を求めた事案である。 |
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差止請求根拠条文 |
消費者契約法第9条第1項第1号、消費者契約法第10条 |
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結果 |
大阪高等裁判所は、令和8年4月23日、以下の争点に関する補充主張について、以下のとおり判断した上で、一審の判断を維持し、控訴を棄却した。 |
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当該裁判の主たる争点 |
ア 争点
① 1年以上前の解約において逸失利益が生じるか ② 本件における解約料が逸失利益の額を超えるか イ 裁判所の判断 (ア)争点①に関する補充主張について 原告は、披露宴等当日より1年以上前の解約案件について、事務手数料程度にすぎないものは別として、逸失利益が生じることはないと主張するほか、1年以上前の解約案件については逸失利益についての不確実性は顕著であり、これを規範的に評価すれば、そもそも逸失利益の存在が認められるべきではないと主張する。 しかし、被告から示された、被告の運営する結婚式場等での過去5年間における披露宴等当日から「366日前以前」に解約された契約の再販率、非再販率の実績に照らせば、現に再販できなかったものが一定数あったことから、被告において利益を上げる機会が具体的に損なわれたと評価するのが相当である。 また、本件披露宴等実施契約の内容やその性質、被告がその業務において使用する見積書のサンプルによれば、被告が利用客に提供する役務等ごとの見積金額が積算され、全体としての見積金額が算出されている。そのような見積金額が存在する以上、披露宴等当日の1年以上前の解約についても損害額算定の基礎となるべき金額は明らかになっているというべきであり、これを基礎とした上で最終的にいかなる程度ないし割合等に応じた損害額を認定するかは別として、逸失利益の顕著な不確実性ゆえに損害額が算定できないということはできない。 したがって、原告の主張は採用できない。 (イ)争点②に関する補充主張について (a)原告は、被告のいう「解約時見積額」は浮動的かつ暫定的なものにすぎないとした上で、逸失利益の算定に当たり「解約時見積額の平均×粗利率×非再販率」という計算式を用いるのは不合理である旨を主張する。 しかし、本件披露宴等実施契約について、被告は、消費者である利用客が表明する披露宴等実施の日時、場所、規模及び予算金額等についての意向を踏まえつつ、利用客との間に行う各種提案や協議等のやり取りを経て披露宴等の内容を順次具体化していき、その具体化した内容の披露宴等を実施するために必要な様々な役務提供をするものと認められ、その過程において、被告が利用客に提供する役務等ごとの見積金額が積算され、全体としての見積金額が算出されるものと認められる。 そのため、契約金額の基礎となる被告が提供すべき役務等の内容、それに対応した個々の料金及び全体の金額については、通常、被告による利用客に対しての見積額の作成提示以降、実際の披露宴等の施行時点までに本質的な変更はないものと認められ、この認定を覆すに足りる証拠はないことから、被告のいう「解約時見積額」は、解約による損害の計算の基礎とするだけの内実を有するものといえる。 よって、これが浮動的かつ暫定的なものであるということはできず、原告の主張はその前提を欠き、採用できない。 (b)原告は、披露宴等当日より181日以前から1年6か月前までという解約料の定めが長期間であるとした上で、上記のような長期間を一律に扱う本件条項は不合理である旨を主張する。 しかし、被告は、本件の規約上、解約料条項と併せて解約の時期に応じた解約金についての定めを置いているところ、このような定め方は法第9条第1項第1号にいう「時期等の区分に応じて」解約料を定めるものといえる。そして、具体的な対象期間については、法に反しない限りにおいて、事業者が有する業務上の経験則に基づく合理的な裁量により設定することが許されるものと考えられる。 披露宴等当日に近い時期の解約案件ほど再販率が低下し、逆に遠い時期の解約案件ほど再販率が高まることが想定できるものの、再販率は、時期ないし期間に機械的に比例して増減するものではないと考えられることに照らせば、披露宴等当日に近い時期でのいつまでの解約につきいくらの解約料とするかについて、解約料の設定期間を短いものとし、遠い時期での同期間の間隔を長いものとすることが、直ちに不合理なものであるとはいえない。加えて、被告作成資料によれば、「181日前以前」の非再販率は、明らかに「180日前以降」よりも低い傾向にあり、その意味において、解約による損害の発生にあらかじめ対応するための条項を設けるに当たり、披露宴等当日より「181日前以前」の解約案件をそれ以前の解約案件と区分する旨の本件条項については、相応の合理性が認められるというべきである。したがって、原告の主張は採用できない。 (c)本件は結局、本件の解約料が法第9条第1項第1号にいう「平均的な損害の額」を超えるものであるか否かの認定判断に尽きるというべきところ、披露宴等当日より「181日前以前」に消費者側から解約された案件について、損益相殺後の本件逸失利益の額を算出すると、本件解約料の額がそれを下回っていると認められることは、補正の上引用する原判決のとおりであり、原告の主張は採用できない。 ウ 結論 控訴人の請求は理由がなく棄却すべきであり、原判決は相当である。 |
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参考資料 |
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判決日・事案終了日 |
令和8年4月23日 |
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ステータス |
終了 |
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適格消費者団体 |
ひょうご消費者ネット |
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お問い合わせ先 |
078-361-7201 |
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その他 |
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消費者庁公表資料 |
この事案の経過
2026年5月24日
終了