京都消費者契約ネットワークと株式会社セレマ及び株式会社らくらくクラブの判決について

差止請求詳細

事業分類

生活関連サービス業,娯楽業

事業者等名

株式会社セレマ及び株式会社らくらくクラブ

事案の内容

 本件は、適格消費者団体である京都消費者契約ネットワーク(以下「原告」という。)が冠婚葬祭の相互扶助や儀式設備の提供等を業とする株式会社セレマ(以下「被告セレマ」という。)及び旅行業や相互扶助的冠婚葬祭の儀式施行に関する募集業務等を業とする株式会社らくらくクラブ(以下「被告らくらく」という。)に対し、①被告セレマ及び被告らくらくが消費者との間で締結している互助契約又は積立契約において、それぞれ契約解約時に支払済金額から「所定の手数料」などの名目で解約金を差し引くとの条項(以下「解約金条項」という。)を設けていることに関し、同条項は消費者契約法第9条第1号又は同法第10条に該当するものであり、消費者に対し解約金を差し引くことを内容とする意思表示を行わないこと、②①が記載された契約書雛形が印刷された契約書を破棄すること、③従業員らに対し、①の意思表示を行うための事務を行わないこと及び②の契約書の破棄を指示することを求めた事案である(平成20 年12月3日付けで、京都地方裁判所に対して訴えを提起。)

差止請求根拠条文

消費者契約法第9条第1号、消費者契約法第10条

結果

 京都地方裁判所は、平成23年12月13日、上記①について、
イ (被告セレマ)
 消費者契約法第9条第1号にいう「平均的な損害」とは、契約の解除の事由、時期等により同一の区分に分類される複数の同種の契約の解除に伴い、当該事業者に生じる損害の額の平均値をいうと解される。一人の消費者と被告セレマとの間で締結される消費者契約である本件互助契約にあっては、同号にいう「平均的な損害」の解釈にあたっても、一人の消費者が本件互助契約を解約することによって被告セレマに生じる損害を検討する必要があるところ、本件互助契約に関して消費者から冠婚葬祭の施行の請求があるまでにされた解約によって、月掛金を1回振替える毎に被告セレマが負担した58円の振替費用をもって被告セレマに損害が生じているというべきであり、その限度を超える解約手数料を定める解約金条項は消費者契約法第9条第1号により無効である。したがって、被告セレマは、消費者との間で、冠婚葬祭の互助会契約を締結するに際し、消費者が冠婚葬祭の施行を請求するまでに解約する場合、解約時に支払済金額から「所定の手数料」などの名目で、58円に第1回目を除く払込の回数を掛けた金額を超える解約金を差し引いて消費者に対し返金する旨を内容とする意思表示を行ってはならないとし、
ロ (被告らくらく)
 不特定多数の消費者との関係での被告らくらくの業務維持及び販売促進のための費用については、一人の消費者による契約の解約にかかわらず、常に生じるものといえるため、「平均的な損害」には含まれない。その他の費用については、当該一人の消費者が契約し、又は当該契約を解約することがなければ被告らくらくが支出することがなかった費用といえるため、「平均的な損害」に含まれうるが、本件においては上記費用の正確な数値が算定できない。本件積立契約においては、事務手数料として月額150円が被告らくらくに支払われており、外交員の集金手当、振替費用等は上記費用をもってまかなわれているとみるべきであり、解約手数料を徴収するとする解約金条項は消費者契約法第9条第1号により無効である。したがって、被告らくらくは、消費者との間で、らくらく利用券取得加入申込契約を締結するに際し、解約時に支払済金額から「所定の手数料」などの名目で解約金を差し引いて消費者に返金する旨を内容とする意思表示を行ってはならない
と判断し、また、上記②及び③についても、理由があるとして請求を認容した。

(注)消費者契約法第9条第1号は、「当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの」につき、当該超える部分を無効とする旨定めている。

当該裁判の主たる争点

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参考資料

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判決日・事案終了日

平成23年12月13日

ステータス

終了

適格消費者団体

京都消費者契約ネットワーク

お問い合わせ先

075-211-5920

その他

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消費者庁公表資料

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この事案の経過