京都消費者契約ネットワークとJ・C・I投資事業有限責任組合の判決について

差止請求詳細

事業分類

金融業,保険業

事業者等名

J・C・I投資事業有限責任組合

事案の内容

 本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク(以下「原告」という。)が、平成23年5月30日付けで、投資事業として消費者と契約を行うJ・C・I投資事業有限責任組合(以下「被告」という。)に対し、京都地方裁判所に対して訴訟を提起した事案であり、原告が求めたものは下記①ないし⑩である。
①被告は、消費者に対し、未公開株式(金融商品取引所に上場されていない株式であって、店頭売買有価証券又は取扱有価証券のいずれにも該当しない株式をいう。以下同じ)の購入を勧誘してはならない。
②被告は、消費者に対し、未公開株式の購入を勧誘するに際し、被告が内閣総理大臣の登録(金融商品取引法第29条)を受けておらず、金融商品取引業を行うことが法律上禁止されている者であることを告げずに勧誘をしてはならない。
③被告は、消費者に対し、株式の購入を勧誘するに際し、株式公開の具体的予定がないのに、株式公開される予定である旨を告げてはならない。
④被告は、消費者に対し、株式の購入を勧誘するに際し、株式公開の具体的予定がないのに、株式公開される予定である旨を消費者に送付する文書及びパンフレットに記載してはならない。
⑤被告は、消費者に対し、株式の購入を勧誘するに際し、株価が確実に上昇する旨を告げてはならない。
⑥被告は、消費者に対し、株式の購入を勧誘するに際し、株価が確実に上昇する旨を消費者に対する文書及びパンフレットに記載してはならない。
⑦被告は、第三者をして、消費者に対して、株式公開の具体的予定がないのに、株式公開される予定である旨を告げさせてはならない。
⑧被告は、第三者をして、消費者に対して、株価が確実に上昇する旨を告げさせてはならない。
⑨被告は、第三者をして、消費者に対して、株式を購入できる者が限定されている旨を告げさせてはならない。
⑩被告は、第三者をして、消費者に対して、株式を買い取る旨を告げさせてはならない。

差止請求根拠条文

消費者契約法第4条第1項第1号、消費者契約法第4条第1項第2号、消費者契約法第4条第2項

結果

 京都地方裁判所は、平成23年12月20日、以下のとおり判決を言い渡した。

当該裁判の主たる争点

「①被告は、消費者に対し、未公開株式の購入を勧誘するに際し、株式の客観的な価値と著しく異なる価額を告げてはならない。
②被告は、消費者に対し、未公開株式の購入を勧誘するに際し、被告が内閣総理大臣の登録を受けておらず金融商品取引業を行うことが法律上禁止されている者であることを告げずに勧誘をしてはならない。
③被告は、消費者に対し、株式の購入を勧誘するに際し、株式公開の具体的予定がないのに、株式公開される予定である旨を告げてはならない。
④被告は、消費者に対し、株式の購入を勧誘するに際し、株式公開の具体的予定がないのに、株式公開される予定である旨を消費者に送付する文書及びパンフレットに記載してはならない。
⑤被告は、消費者に対し、株式の購入を勧誘するに際し、株価が確実に上昇する旨を告げてはならない。
⑥被告は、消費者に対し、株式の購入を勧誘するに際し、株価が確実に上昇する旨を消費者に送付する文書及びパンフレットに記載してはならない。
⑦被告は、第三者をして、消費者に対して、株式公開の具体的予定がないのに、株式公開される予定である旨を告げさせてはならない。
⑧被告は、第三者をして、消費者に対して、株価が確実に上昇する旨を告げさせてはならない。
⑨被告は、第三者をして、消費者に対して、株式を購入できる者が限定されていないのに、株式を購入できる者が限定されている旨を告げさせてはならない。
⑩被告は、第三者をして、消費者に対して、株式を買い取る具体的予定がないのに、株式を買い取る旨を告げさせてはならない。」


 その理由としては、被告が本件口頭弁論期日に出頭せず、第1回口頭弁論期日の前に答弁書を提出したが、これという答弁はないとも述べたことに関し、請求原因事実について争うことを明らかにしないものと認められることから、これを自白したものとみなすこととし、当該請求原因事実を前提に消費者契約法上原告が差止めを求めることができる範囲について検討するとした。
 その上で、上記①について、「被告が消費者に対して未公開株式の購入を勧誘する際に、当該未公開株式の客観的な価値と比較して著しく高価な対価を告げたことは、契約の目的たる未公開株式の価値という「重要事項」について、消費者契約法4条1項1号にいう不実告知をしたといえる」とし、当該未公開株式の客観的な価値と比較して、著しく異なる価額を告げて勧誘する行為の差止めを求める限度で認容した。
 また、上記②について、消費者は、被告が未公開株式を販売すると告げることにより、被告が金融商品取引業の登録を受けていると誤認するといえるので、被告の上記告知は、消費者契約法第4条第2項の不利益事実の不告知に当たるといえ、理由があるとして認容した。
上記③ないし⑧についても、消費者契約法第4条第1項第1号又は第2号に当たるといえるから、認容した。
 上記⑨及び⑩について、株式を購入できる者が限定されていること及び第三者が消費者から株式を買い取ることにつき、客観的事実と異なることではじめて消費者契約法第4条第1項第1号の不実告知に該当するのであるから、株式を購入できる者が限定されていないのに株式を購入できる者が限定されている旨を告げさせる限度及び株式を買い取る具体的予定がないのに株式を買い取る旨を告げさせる限度で認容した。

参考資料

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判決日・事案終了日

平成23年12月20日

ステータス

終了

適格消費者団体

京都消費者契約ネットワーク

お問い合わせ先

075-211-5920

その他

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消費者庁公表資料

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この事案の経過