消費者市民サポートちばと弁護士法人大本総合法律事務所との間の差止請求に関する協議が調ったことについて

差止請求詳細

事業分類

学術研究,専門・技術サービス業

事業者等名

弁護士法人大本総合法律事務所

事案の内容

 本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者市民サポートちば(以下「消費者市民サポートちば」という。)が、弁護士法人大本総合法律事務所(以下「大本総合法律事務所」という。)に対し、大本総合法律事務所が使用する委任契約書の下記条項(以下「本件条項」という。)について、消費者契約法(以下「法」という。)第10条(※1)に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、本件条項の削除又は修正を求めた事案である。

(本件条項)
① 消費者が大本総合法律事務所の責めに帰すべきでない事由で委任契約を解除した場合に、大本総合法律事務所は委任の目的を達成したものとみなし、消費者に対し委任解約料10万円及び成功報酬全額を請求できる旨を定めた条項
② 消費者が大本総合法律事務所に無断で事件を取下げ等で終了させ、若しくは委任事務の遂行を不能ならしめた場合に、大本総合法律事務所は委任の目的を達成したものとみなし、消費者に対し委任解約料10万円及び成功報酬全額を請求できる旨を定めた条項

(理由)
ア 本件条項①について、ⅰ)本来自由に解除できるはずの委任契約について、委任解約料10万円に加え成功報酬全額という重い金銭的負担を課すことで、実質的に大本総合法律事務所に帰責事由がある場合以外の解除を著しく制限をしているとみられること、ⅱ)本来成功報酬制である弁護士報酬について、中途解約であり依頼事項が成功していないにもかかわらず、全額の成功報酬を支払うという大本総合法律事務所の「損害」を著しく超えた賠償義務を定めていること、ⅲ)委任契約書によれば契約時に着手金及び実費の授受が規定されており、中途解約により大本総合法律事務所の損害が観念しづらい状況であるにもかかわらず、どのような段階の解除であっても一律に「10万円」という高額な委任解約料が設定されていることから、民法第651条各号に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるから、上記①の条項は、法第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効である。

イ 本件条項②について、消費者が大本総合法律事務所に無断で事件を終了させたり、委任事務の遂行を不能ならしめたりした場合には、「委任の目的を達成したものとみなし、・・・・・・委任解約料として金10万円(税別)のほか、成功報酬を全額請求することができる」とされているが、民法第130条第1項では、条件成就の妨害等をした場合の法的効果は、「その条件が成就したものとみなすことができる」というものであり、本件でみれば「委任の目的が達成したとみなすことができる」というものにすぎない。にもかかわらず、成功報酬全額に加えて委任解約料10万円という、単純に委任契約を成功裏に満了した場合よりも過大な負担を依頼者に負わせることは、民法第130条第1項に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるから、上記②の条項は、法第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効である。

(※1)消費者契約法
(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

注)上記の差止請求が行われた日現在の規定

差止請求根拠条文

消費者契約法第10条

結果

 消費者市民サポートちばは、令和7年9月9日、大本総合法律事務所に対する申入れを開始し、大本総合法律事務所により申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、令和8年1月26日、申入れを終了した。

当該裁判の主たる争点

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参考資料

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参考資料ファイル名

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参考資料表示名

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終了日・判決日

令和8年1月26日

ステータス

終了

適格消費者団体

消費者市民サポートちば

お問い合わせ先

043-239-6037

その他

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消費者庁公表資料

この事案の経過