消費者支援機構福岡と日本復興仏教会との間の差止請求に関する協議が調ったことについて

差止請求詳細

事業分類

生活関連サービス業,娯楽業

事業者等名

宗教法人日本復興仏教会

事案の内容

 本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援機構福岡(以下「消費者支援機構福岡」という。)が、宗教法人日本復興仏教会(以下「日本復興仏教会」という。)に対し、日本復興仏教会が利用する西日本霊園使用規則要項の下記条項(以下「本件条項」という。)について、消費者契約法(以下「法」という。)第9条第1項第1号及び第10条(※1)に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、本件条項の削除を求めた事案である。

(本件条項)
① 第10条の「払込みの申込金等、中途解約をされる時は、一切返却いたしません。」との文言
② 第5条第2項の「物価の変動のため必要と認めた場合管長は管理料を増額することができます。」との文言
③ 第17条のうち、「その都度管長がこれを定めます。」との文言
④ 第18条の「墓地埋葬等に関する法律など現行法規が改正されたときは、管長が適当と認めた場合、本規定も改正されます。」との文言

(理由)
ア 本件条項①は、契約締結後に申込金等を支払った後は、たとえ納骨堂等を使用することなく契約を解約したとしても一切返金が受けられない旨を定めている。このような条項は、契約を解約した際の違約金を定めるものと解されるところ、一切返金しないと定めることは事業者に生じる平均的な損害を超える過大な違約金を消費者に求めるものといえる。そのため、本件条項①は、平均的な損害の額を超える違約金を定めるものであり、法第9条第1項第1号に規定する消費者契約の条項に該当し、平均的な損害の額を超える部分については無効である。
イ 契約内容を追加又は変更するには原則として当事者間の合意が必要であるところ、本件条項②から④は、日本復興仏教会が一方的に契約内容を追加又は変更することができ、消費者はこれに従わなければならないとの内容と解することができる。そのため、本件条項②から④は、消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるから、法第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効である。

(※1)消費者契約法
(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効等)
第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。
 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分
 二 当該消費者契約に基づき支払うべき金銭の全部又は一部を消費者が支払期日(支払回数が二以上である場合には、それぞれの支払期日。以下この号において同じ。)までに支払わない場合における損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該支払期日に支払うべき額から当該支払期日に支払うべき額のうち既に支払われた額を控除した額に年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの 当該超える部分
2 [略]
(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

注)上記の差止請求が行われた日現在の規定

差止請求根拠条文

消費者契約法第9条第1項第1号、消費者契約法第9条第1項第2号、消費者契約法第10条

結果

 消費者支援機構福岡は、令和7年7月2日、日本復興仏教会に対する申入れを開始し、日本復興仏教会により申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、同年10月22日、申入れを終了した。

当該裁判の主たる争点

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参考資料

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判決日・事案終了日

令和7年10月22日

ステータス

終了

適格消費者団体

消費者支援機構福岡

お問い合わせ先

092-292-9301

その他

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消費者庁公表資料

この事案の経過