埼玉消費者被害をなくす会と株式会社リブ・マックスとの間の差止請求に関する協議が調ったことについて

差止請求詳細

事業分類

不動産業,物品賃貸業

事業者等名

株式会社リブ・マックス

事案の内容

 本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会(以下「埼玉消費者被害をなくす会」という。)が、株式会社リブ・マックス(以下「リブ・マックス」という。)に対し、リブ・マックスが使用する建物賃貸借契約約款(以下「契約約款」という。)及びキャンセルポリシーにおける下記の条項(以下「本件条項」という。)が消費者契約法(以下「法」という。)第9条第1項第1号及び第10条(※1)に規定する消費者契約の条項に該当するものとして、本件条項の使用の差止め又は適切な内容への修正を求めた事案である。

(本件条項)
① 契約約款のうち、受領済みの賃料等は返還しない旨を定める条項
② キャンセルポリシーのうち、3月・4月の利用開始の契約についてキャンセルを不可とする旨を定める条項
③ 契約約款のうち、消費者は退去後に物件内に存する動産に対する全ての権利を放棄し、リブ・マックスが当該動産をどのように処分しようとなんら異議を申し立てない旨を定める条項
④ 契約約款のうち、賃料等を滞納した場合にリブ・マックスが玄関扉の鍵交換や消費者が所有する動産の処分を行っても何ら異議を申し立てず、リブ・マックスは当該処分に係る費用を消費者に対して請求できる旨を定める条項

(理由)
ア 賃貸借契約は、使用収益の対価として賃料を支払う内容の契約であるところ、解約後に賃借人は使用収益の利益を受けることはなく、その対価を支払う義務がないことから、あらかじめ支払われた賃料は不当利得となる。
本件条項①は、前払いされた賃料等を消費者に対して返還しない旨を定めるところ、賃貸借契約について民法の規定よりも消費者の義務を著しく加重し、信義誠実の原則に照らして消費者の利益を一方的に害する規定に該当することから、法第10条に該当し無効である。

イ 本件条項②は、3月及び4月の契約について、消費者がキャンセルをしても契約期間全額の賃料の支払義務を負う、もしくはキャンセルの時期にかかわらず100%の損害賠償責任を負う旨を定めていると解される。いずれであっても、このような条項は、事業者の平均的損害を超える損害賠償の予定条項をその超える部分につき無効とする法第9条第1項第1号に該当することから、無効である。

ウ 本件条項③は、消費者の意思にかかわらず強制的に動産に対する所有権を放棄させようとするものであり、民法の所有権の規定に比して消費者の権利を著しく制限し、信義誠実の原則に照らして消費者の利益を一方的に害するものであって、法第10条に該当することから、無効である。

エ 本件条項④は、賃料を滞納した場合にリブ・マックスが賃借人の同意なく鍵交換や動産の処分ができる旨を定めている。このような条項は、自力救済の権限をリブ・マックスに認めるものであることから、消費者の権利を著しく制限する条項であって、信義誠実の原則に照らして消費者の利益を一方的に害する規定に該当し、法第10条に該当することから、無効である。

(※1)消費者契約法
(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効等)
第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。
 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分
 二 [略]
2 [略]

(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

注)上記の差止請求が行われた日現在の規定

差止請求根拠条文

消費者契約法第9条第1項第1号、消費者契約法第10条

結果

 埼玉消費者被害をなくす会は、令和7年2月14日、リブ・マックスに対し、申入れを開始し、リブ・マックスにより申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、令和8年3月5日、申入れを終了した。

当該裁判の主たる争点

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参考資料

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判決日・事案終了日

令和8年3月5日

ステータス

終了

適格消費者団体

埼玉消費者被害をなくす会

お問い合わせ先

048-844-8972

その他

-

消費者庁公表資料

埼玉消費者被害をなくす会と株式会社リブ・マックスとの間の差止請求に関する協議が調ったことについて

この事案の経過

令和8年3月5日

終了